読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

鹿児島県中社研

鹿児島県の中学校社会科教員による自主団体のブログです。

   夜明けの桜島

再掲 新学社関連の補助教材の注文について

新学社が発行する中社研関連の補助教材について

 

       鹿児島県版社会科教材のご採択についてのお願い

 

時下、先生方にはますますご健勝のことと拝察いたします。

今年度も残りわずかとなり、何かとお忙しい日々をお過ごしのことと存じます。先生方には、日ごろより本会にご支援とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。

さて、本会では27年度より下記「社会の自主学習・学習の達成」の編集・発行に携わることとなりました。鹿児島県下の先生方のご協力により編集しました「県版プリント」は本県の実態に添い、使いやすくしております。また地理日本・歴史2、3は、教科書改訂に合わせた改訂を行っております。

この教材については後日、審査用見本をお届けいたします。

つきましては、内容をご検討の上、ぜひともご採択いただきますようお願い申し上げます。

<書 名> 

ワークブック「社会の自主学習(鹿児島県版ドリル付き)」  地理1  定価430円

                             地理日本 定価430円

                             歴史1  定価370円

                             歴史2・3 定価490円

                             公民   定価570円

単元プリント「学習の達成(鹿児島県版ドリル付き)」    地理1  定価340円

                             地理日本 定価340円

                             歴史1  定価310円

                             歴史2・3 定価370円

                             公民   定価520円

 

<発行所> 株式会社 新学社

 

【採用の方法】

 各学校の教材取扱業者にお申し込み下さい。

 

再掲 郷土資料集とトレーニングテストの注文について

中社研発行の出版物には朝日印刷から出している「資料で語る鹿児島県の歴史」とトレーニングテストもあります。

 

「資料で語る鹿児島県の歴史」定価520円

  鹿児島県に関する歴史を中心とした資料、写真が豊富に掲載されています。
    この1冊で地域の歴史や地理、現在の鹿児島について生徒たちと学ぶことが
    できます。
     中学1年生時に購入すると3年間活用することができます。

【本書の特色と扱い方】
  1 各時代の鹿児島県に関する歴史資料の解説とその項目の概説を1ページずつ
   まとめてあります。
  2 できるだけたくさんのルビを打ち、児童・生徒にも読みやすくなるよう工夫
   しています。
  3 付録には必要な地図や年表もありますので学習の補足に利用できます。
  4 資料には可能な限り出典等を示していますので、図書館や資料館等で
   さらに詳しく調べることが出来ます。

【採用方法】

  各学校に送られてくる「『資料で語る鹿児島県の歴史』(旧郷土資料集)
   とトレーニングテストの紹介」というチラシの裏に申込書がありますのでそこに

 必要事項を記入の上、FAXで朝日印刷宛てにお送り下さい。

  例年は、3月にハガキが送られてきましたが、今年はハガキは送られてきませんのでご注意下さい。

 

トレーニングテスト 定価300円

       高校入試の分析と対策、地理、歴史、公民3分野の基礎・基本編、高校入試向けのトレーニングテスト4回分がセットになっています。手頃な価格で3年間の総まとめが出来るため毎年好評をいただいております。

 【特色と扱い方】
   1 基礎・基本編の冊子は、公立高校入試問題の分析・解説と地理・歴史・公民
    各分野の基礎・基本問題(一問一答式)と解答になっており、冬休みの課題や
    総復習に最適の内容になっています。
   2 4回分のトレーニングテストの問題と解答用紙、別冊解答を準備いたしまし
    た。高校入試に対応する形態なので、受験前の実力確認にご利用下さい。
   3 鹿児島県公立高校入試に対応するため、郷土に関する問題や記述式の問題も
    取り入れています。

※ 鹿児島県中学校社会科教育研究会の会員がいる学校で、全校生徒15名以下の小規模 校にはトレーニングテストの無料配布を行っています。朝日印刷の方に申し込む際にその旨お伝え下さい。

【採用方法】

 申し込みにつきましては、各年度の9月から10月にかけて、朝日印刷より申し込みの案内とハガキが届きますので、そのハガキをもってお申し込み下さい。

 昨年までは、3月段階で郷土資料集の採用のハガキにトレーニングテストの宣伝も行っていましたが、今年はそのハガキは届きませんのでご注意下さい。

 

ぜひ、補助教材に採用して下さるようよろしくお願いします。

 

ウィンターセミナー 講座2から

講座2 「地域の素材をどのように教材化してきたか」 講師 佐藤貴紀

パワーポイントのスライドから

 

はじめに

 卒業していく教え子たちが答えられますか?

・市町村の人口と高齢化率 ・校区にある史跡を3つ ・市町村の特色ある施策を3つ

・地域のシンボルは?

教材化に向けて

(1)フィールドワークの実施

(2)郷土誌の拾い読み

(3)地形図の収集

(4)ネットワークの構築

地理的分野

(1)自然災害と防災へのとりくみ

 ・針原土石流災害 ・県北部豪雨災害

(2)養殖漁業

 ・のりの養殖

(3)工業化・都市化にともなう地域への影響

 ・水俣病の学習

(4)読図

 ・景観写真

 ・古地図との比較

歴史的分野

(1)秀吉の島津征伐

(2)武家屋敷

(3)出水兵児修養の掟(古文書)

(4)江戸時代の産業(五万石溝・荒崎新地)

(5)戦争(特攻隊、修学旅行、戦跡学習)

公民的分野

(1)武家屋敷景観保存

(2)環境アセスメント

(3)市の人口と財政状況分析

(4)中学生の提言

おわりに

 地域素材の教材化

 ・緊急性・連続性・連帯性・拡散性・独自性・汎用性

 「わかる授業・意欲の喚起」

 「暗記とは異なる生活体験に基づく理解」

 「将来の町づくりの視点注入」

 

※ 協議においては、佐藤実践の具体的な取り組みの様子を聞くことができ

 有意義な学習ができました。

 

ウィンターセミナー 講座1から

2月18日土曜日、鹿児島市中央公民館にてウィンターセミナーが開催されました。参加者は12名と少なかったのですが、内容は充実したものでした。参加者は多くの収穫があったのではないでしょうか。以下、講座ごとの紹介をします。

講座1 「社会科における主権者教育とは」 講師 渡邊弘(鹿児島大学准教授)

レジュメの項目を紹介します。

 

0、いくつかの落とし穴

 少年非行、生活保護、ボランティア

1、映画「サフラジェット」(邦題「未来を花束にして」)

2、よってたつ基本としての日本国憲法立憲主義

(1)そもそも「憲法」とは?

(2)立憲主義とは?

(3)立憲主義の考え方は、日本国憲法のどこにいちばんよく表れているか?

(4)近代市民革命→個人と国家の二極構造

3、裁判員制度司法参加に関する教育からの教訓

(1)裁判員制度について「民主主義」的意義づけを行う傾向

(2)裁判員として制度に参加することを称揚・慫慂する傾向

(3)裁判員制度の是非を問わない傾向

(4)被疑者・被告人の人権が置き去りになる傾向

4、社会科における主権者教育

(1)主権者教育の目的

(2)この間の主権者教育の問題点

5、「政治的中立」とは何か?

(1)個人的なことは政治的なこと

(2)「政治的中立」はあり得るか?

(3)コミットしないことによる「中立」、コミットすることによる「中立」

(4)「公平・中立病」「真ん中病」にかかった子どもたち(大人たちも?)

(5)では、どんな授業実践か?

6、まとめに代えて

(1)「社会をつくる/つかう/かえる営み」に私たちは参加しているか?

(2)自分の中に「個人の尊厳」を確立する必要性

 

※ 協議においては「教師は自分の立場を表明できるか」など興味ぶかい論議が展開されました。

2016年度鹿児島県中社研フィールドワークに参加して  鹿児島大学大学院2 年丸山翔太

1   はじめに

 

2016 年度のフィールドワークは宮崎県北部をめぐるものであった。私は教師という立場で はないものの、ご縁があって鹿児島県中学校社会教育研究会に入らせていただき、大学院生 という立場で今回のフィールドワークに参加させてもらった。私自身は宮崎県の出身なのだ が今まで宮崎県北部に訪れる機会が中々なかったため、どのような出会いが私を待っている のか期待を寄せながら、私を含むフィールドワーク参加者 5 名は鹿児島を出発した。

 

2   見学場所

(1) 美々津

鹿児島を出発して 3 時間、私たちは最初の目的地である美々津に到着した。この地は古く から海の交易の拠点として位置づけられ、江戸時代には高鍋藩の城付地に属す藩の重要な港 町として栄えた。現在は大正 12(1923)年の国鉄日豊本線開通や高度経済成長期における諸 諸産業の飛躍などの影響で小さな港町となっているが、美々津の風情ある街並み・港町特有 の潮の匂いに都城盆地出身の私は感動を感じずにはいられなかった。

 

○日向市歴史民俗資料館 江戸時代の廻船問屋「河内屋」の屋敷を修復して建てられた資料館である。この資料館には 2 つの棟がある。

1 つ目の棟が「河内屋」の屋敷を修復した資料館棟となっている。この棟では「河内屋」に伝わる商取引関係の道具・古文書・生活用品や 9 代高鍋藩主・秋月種任の三男である秋月 種樹が認めた掛軸などが展示されており、建物を含めて美々津商人「河内屋」の歴史を感じ させてくれる。そして、この棟の魅力の 1 つが 2 階にある。資料館の入り口付近の展示室の奥に隠れるようにしてある階段を登って 2 階へ向かう。この 2 階の奥の展示室にある窓を開 けると海を見渡すことができる。海からの潮風で涼みながら美々津の歴史を身体全体で感じ ることができた。

2 つ目の棟が「河内屋」伝来の民具や市内から収集された歴史資料を並べた土蔵風の管理 棟となっている。ここでは千石船模型と模型の下に並ぶ古文書に私は目を惹かれた。古文書 には様々なものを積み荷したことが記され「河内屋」が実際に商取引を行っていたことを裏 付けてくれており、この古文書と千石船模型が一緒に展示されることで「河内屋」という過 去の商人の日々の営みを肌で感じることができたからだ。なお、複写ではあるものの古文書 にどのような内容が書かれてあるのかを実際に手に取ってみることができるため、美々津に 赴く機会があった際はぜひ目を通していただきたい。

 

○「日本海軍発祥之地」の碑 美々津は、日向神話「神武東遷(東征)説神話お船出の地」として知られている。この神話は初代天皇である(神武天皇)が日向を発ち、大和を征服して橿原宮で即位するまでを記 した説話となっているのだが、この説話が基となって昭和 17(1942)年に建てられたのが「日 本海軍発祥之地」の碑である。「日本海軍発祥之地」の碑の「建立・復元の経緯と碑文の由来」 と題された看板には次のようなことが書かれてある。

 

日本海軍は、天皇が統帥された海軍でありました。このことから国が、神武天皇御親率 の水軍が、はじめて編制され、進発した美々津の地を「日本海軍発祥之地」と定め、紀元 二千六百年記念事業の一環として建立されました。碑文の文字は時の内閣総理大臣海軍大 将米内光政閣下の揮毫により、碑面に刻記されたのであります。この碑は、大東亜戦争の 終戦直後進駐米軍によって碑文が破壊されましたが、昭和 44 年に至り地元有志の強い要望 により、防衛庁海上自衛隊)などの協力を得て、現在のとおり復元されたのであります。

 

この看板をみれば、この碑が一体どのような碑なのかが分かるのだが、単なる説話が「皇 国史観」社会の中で政治的に利用され、史実化され、そして美々津という一地域の中で受容 されている様子を物語っている点でこの碑は非常に興味深い。この碑を素材にして戦中の日 本社会のあり方を美々津という一地域を事例に生徒が学べるのではないか。美々津以外にも このような事例は眠っているのではないか、眠っているとしたらこれらの事例をどう扱えば 生徒の学びをより深くしていけるのだろうか、そのようなことを考えながら、次の目的地で ある延岡へと車を走らせていった。

 

 
   

 

(↑  「日本海軍発祥之地」の碑、写真では上手く伝えられないが揮毫者の米内光政の達筆 ぶりに感心するばかりであった)

 

 

(2)延岡市

宮崎県第 3 の都市である延岡市、ここは宮崎の郷土料理の 1 つであり全国的にも有名なチ キン南蛮の発祥の地でもある。この地では内藤記念館と延岡城跡を見学させてもらった。

 

○内藤記念館 延岡城二ノ丸跡に建てられた博物館である。この博物館には古代から現代までの延岡の歴

史を伝える貴重な資料や能面・書・絵画などが展示されており、この博物館に来れば延岡の 歴史を大方知ることができるようになっている。この博物館の目玉の 1 つが内藤家伝来の能 面である。内藤家伝来の能面の特徴として、桃山時代末期から江戸時代初期にかけて「天下 一」の称号を受けた能面作家の焼印を持つ作品が含まれていることにある。江戸時代にはこ のような能面は大名家によって数多く収蔵されていたが、明治期に経済的な理由から多くの 旧大名家がこれらの能面を手放した事情を考慮すると、内藤家伝来の能面がまとまって残っ ているのは非常に貴重であるとされている。

なお、この記念館は昭和期においては結婚式場としても利用され、市民のなかでもご年配 の方々の多くがここで結婚式を挙げていたらしい。このようなストーリー性も「地域に根付 く記念館」としてこの記念館がもつ魅力の 1 つであろう。

 

延岡城

延岡藩主・高橋元種によって慶長 6~8(1601~1603)年にかけて築かれた城である。元種 は、最初松尾城(延岡市内松山町)を拠点としていたが、鉄砲の普及による戦法の変化に対 応するため、五ヶ瀬川と大瀬川に囲まれた丘陵にこの城を築いた。当時は県(あがた)城と 呼ばれ、2 つの河川を外堀とし、城内に内堀がつくられていた。城は、天守台、本丸、二ノ 丸、三ノ丸からなる本城(現在は城山公園となっている)と、藩主の居宅である西ノ丸(現 在は内藤記念館と亀井神社となっている)の二郭で構成され、門・櫓などが整備されている。 中でも二ノ丸にそびえる高さ 22m、総延長約 70mの石垣は一番下の隅石を外すと一気に崩れ、 一度に千人の敵を倒すことができるとの伝承から「千人殺し」と称されている。

なお、「千人殺し」の石垣の一番下の隅石は近代に入ってコンクリートで補強され外すこと ができないようになっているが、この逸話はあくまでも伝承であり、実際は外しても崩れる ことはないらしい。

この延岡城高橋元種以降、有馬家(直純・康純・清純)―三浦家(明敬)―牧野家(成 央・貞通)―内藤家(政樹・政陽・政脩・政韶・政和・政順・政義・政挙)と城主となる「御 家」が変わっている。島津家のように「1 つの城=1 家の城主」という見方で城は語れないこ とを改めて実感するとともに、城主となる「御家」が次々変わることに対して延岡城は何を 思っていたのだろうかと少々子どもじみた感想を抱きながら延岡城跡をあとにした。

 

 

 

 

(↑  千人殺し)

 
   

 

(↑  コンクリートで補強された「千人殺し」の隅石、これも延岡城の歴史の一部であると 思うと感慨深いものがある)

 

(3)  細島

2 日目は延岡を出発して細島を目指す。細島は 1 日目に訪れた美々津同様、古い歴史をも つ港町であり、赤江、油津と並ぶ日向国の代表的な港として知られていたらしい。特に江戸 時代は天領の港であったことから南九州の諸大名が参勤交代に利用し、瀬戸内や大阪方面と の交易でも栄えてた。このような地域の性格からくるものなのだろうか、細島は美々津とは 異なった雰囲気を醸し出しており、美々津を訪れたときに感じた感動とは異なる不思議さに も似たものを私は感じた。

 

○馬ケ背

2 日目の最初に訪れたのは、太平洋に突き出るように柱状節理の上に立つ馬ケ背であった。 柱状節理とは火山の噴火物や地下のマグマが火道や割目に貫入し、冷え固まったときできた 節理であり、代表的なものとして福井県の「東尋坊」が挙げられる。馬ケ背はその名の通り 馬の背中のような形をした地形となっており、その距離も非常に長かった(奥行きは 200m もあるらしい)。大自然が作り出す芸術にただただ驚かされるばかりであった。

 

 

 

 

○日向市細島みなと資料館 本資料館は本館・付属屋という棟と管理棟という棟からなっている。本館・付属屋棟は日向市指定文化財高鍋屋旅館及び付属屋」を改修した木造 3 階建ての棟である。「高鍋屋旅館 及び付属屋」は大正 10(1921)年に建築され、客室は 6 部屋あり、昭和 57(1982)年まで営 業していた。付属屋は平屋建て台所(釜屋)、厠、風呂場、脱衣所がある。1 階は旅館当主三 輪氏の居間と納戸などがあり、2 階と 3 階が客室がある。3 階に行くと、細島の港や街並みを 展望でき細島の歴史に思いを馳せることができる。この棟で私の目に留まったのが付属屋に ある風呂場と玄関に掲げられていた「高鍋館」の扁額である。

風呂場は全面タイル張りとなっており、風呂場というよりはシャワー室といった方が正し い。この風呂場をみたとき、私自身は非常に殺風景だと思ったのだが、旅館経営当時の人々 の感覚からしたらモダンな風呂場だったのかなと考えさせられた。

高鍋館」の扁額は「種樹書」という文言が入っており、この扁額は 9 代高鍋藩主・秋月 種任の三男である秋月種樹が書いたものであることが分かる。1 日目に訪れた日向市歴史民 俗資料館にも彼の認めた掛け軸が存在していることは先に述べた通りであるが、これらの事 実から彼の文化人としての一面を感じずにはいられない。彼を素材にして高鍋藩の文化史に ついて何か研究できないだろうか、そして文化史の研究を通して高鍋藩のもつ地域性に迫れ ないだろうか、そのようなことを考えさせてくれる扁額であった。

管理棟は日向市指定史跡「高鍋藩御仮屋跡」に建つ棟である。高鍋藩は 3 万石の外様大名 で、藩主秋月氏は参勤交代の際に「御用達」として指名した三輪家に本陣(御仮屋)となる 座敷を構えさせていた。この棟では主に当主である三輪家の由来やこの地域に関する資料が 展示されている。

 
   

 

(↑  日向市細島みなと資料館)

 

 

○日向妙国寺庭園

小さな滝・3 つの築山・池・池に浮かぶ中島・中島に架けられた橋から成り立っている借 景庭園であり、昭和 8(1933)年に国の名勝に指定されているらしい。素人目には岩が沢山 配置されているようにしかみえない庭園がなぜ国の名勝に指定されているのか気になるとこ ろであるが、このような問いを手掛りとして地域の歴史や魅力を生徒に発信し、地域のあり 方について考えさせていくことが社会科教員が地域に果たせる役割なのかなと思うところで あった。

 

(4)  若山牧水生家 私たちは次の目的地である美郷町に向かう途中、若山牧水の生家に立ち寄った。 若山牧水(明治 18(1885)年~昭和 3(1928)年)は明治後期から大正期に活躍した歌人である。日本各地を旅し各地で歌を残したことから「旅の歌人」、酒好きであり酒に関する歌 を残したことから「酒の歌人」、他に「恋の歌人」とも称される。宮崎県では非常に有名な郷 土の人として教員採用試験でも出てくる人物であるが、彼の生家が現在の宮崎県東郷町にあ る。訪れてみると、坪谷川という川が生家の前面に流れる静かな山あいに建てられていた。 若山家は牧水の祖父である健海が医者であったため、生家にも診察室が設けられていた。患 者の診察を行う祖父の姿を少年時代にみながら育った牧水の生活経験は、彼の作風に影響を 与えているのだろうか、そのようなことをふと頭をよぎった。

 

(5) 美郷町

2 日目の最後の目的地は美郷町だ。昔、百済の国で大乱が起り、百済の禎嘉王とその子の 福智王が、乱を避けて、女官・従者と共に日本へ渡り日向国に上陸、その後禎嘉王と福智王 は日向に住むようになった。これがいわゆる「日向の百済王伝説」であるが、この伝説に登 場する禎嘉王が居を構えたのがこの美郷町であるとされている。このような伝説を 1 つの観 光資源に「百済の里」美郷町としてアピールしている。私は歴史学を専攻しているため、「日 向の百済王伝説」がどのような歴史的過程を経て受容されていくのか、あるいは伝説の信憑 性に関心が向くが、人文地理学や経済学を専攻している者からみると「百済の里」として美 郷町が自身をアピールする地方自治体の戦略に関心が向くのだろうか。少々気になるところ である。

 

○神門神社・西の正倉院 寛文元(1661)年に本殿が建立されたといわれる神社であり、本殿は平成 12(2000)年に国の重要文化財に指定されている。本殿は一見すると装飾は少なく簡素であるものの、中世的な技法や要素を残しながら、近世の建築手法も備えたところに特徴があり、九州南部にお ける本殿建築の発展を窺い知れる点が国の指定を受けた大きな理由であるらしい。しかしそ れにもまして重要なのが、この神社に納められている宝物である。この神社には 33 面の銅鏡が納められている。内訳を説明すると、古墳時代のもの 4 面、奈良時代の唐式鏡が 17 面、藤原時代のもの 3 面、室町時代以降のもの 9 面となっている。また、これらの中には正倉院の 御物、長屋王邸出土鏡、三重県八代神社、千葉県香取神宮などと同一の鋳型から作られたも のも存在する。いずれも倣製鏡ではあるものの、これほどまとまった数の銅鏡が 1 つの神社に伝えられていることは全国でも珍しいらしく、またこの鏡を含む全国的な分布状況には何 らかの特別な事情があることが推測され、古代の文化を考える上で重要な手掛りを与えてく れる貴重な品とされている。

なお、神門神社には他にも貴重な品々が伝わっているのだが、それらは現在神門神社のす ぐ近くに建てられている西の正倉院で収蔵・展示されている。西の正倉院自体は平成に入っ てから建てられたものであるが、奈良正倉院を実物大で細部まで再現して建てられており、 奈良県に行かずとも身近に正倉院を楽しめる。ただ、なぜ正倉院を細部まで模した建物を建 てる必要があったのか私は気になった。おそらく「町おこし」の意味合いがあったのだろう がこのような疑問に迫ることができれば、西の正倉院を素材にして地方自治のあり方に迫る 授業が展開できるのではないだろうか。このような思いを具体化していくためにはさらなる 教材研究が必要であるが、いつかそのような授業を行ってみたいものだ。

 
   

 

(↑ 神門神社)

(↑  西の正倉院、私は幼い頃に訪れていたが 10 年以上の時を経て改めてみたとき、「観光 客」の目線以外に「教える」側の目線でこの建物を眺めていた自分に少々驚いた)

 フィールドワークの最後は神門神社・西の正倉院近くの温泉で体を癒し、鹿児島へと帰っ た。

 

3    おわりに

美々津・延岡・細島・美郷をめぐる今回のフィールドワークで宮崎の魅力を新たに発見す ることができた。このフィールドワークで感じた疑問や思いを大切にしながら、今回の学び を将来地域の担い手となる未来ある子どもたちに「教育」という形で還元していけるように 今後邁進していきたい。

 

末筆ながら、今回のフィールドワークにあたり企画・実行してくださった県中社研事務局 の方々、現地で解説をしてくださった学芸員・ガイドの方々に厚くお礼申し上げます。あり がとうございました。

平成28年度 明治維新150周年若手研究者育成事業研究成果発表会の案内

            吉満先生から案内がありました。以下、紹介します。         

 

 平成28年度 明治維新150周年若手研究者育成事業
鹿児島県では,平成30年に明治維新150周年の節目の年を迎えるに当たり,県内外の若手
研究者に対し,研究経費を助成することで,明治維新期の薩摩藩(鹿児島)に関する研究の活
性化を図ることとしています。
今回,本事業により得られた成果について,広く県民の皆様に知っていただくために,研究
成果発表会を開催いたします。
研究成果発表会
薩州鹿児島見取絵図(武雄鍋島家資料・武雄市蔵)
日時:平成29年3月20日(月)13:30~16:20/開場13:00
会場:鹿児島県歴史資料センター黎明館 講堂(2階)
内容:各研究者からの研究成果発表及び審査委員による講評
(研究テーマ等の詳細については,裏面をご覧ください)
入場無料
申込不要で,どなたでも自由に御入場いただけます(先着200名様)
鹿児島県知事公室政策調整課
TEL:099-286-2547
FAX:099-286-5590
お問い合わせ
来場者プレゼント
御来場いただいた皆様に,当時の郷
土の先人たちの生き方に思いを馳せて
いただけるよう「明治維新と郷土の人
々」(概要版)をプレゼントします。
平成28年度 明治維新150周年若手研究者育成事業 研究成果発表会
【プログラム】
テーマ
幕末期における島津の分家の政治的動向
発表者
岩川 拓夫 氏(仙巌園 学芸員
概 要
島津斉彬の急死から島津久光の率兵上京に至る期間については,これまで史料的な制約もあり政治的空白とされてきた。本研究では,島津分家の政治活動を軸に検討することで,この過渡期に行われた挙藩体制の構築過程を明らかにし,それが明治維新で重要な役割を果たす薩摩藩の原動力となったことを検証した。
テーマ
幕末薩摩藩の軍事力強化と諸郷・郷士
発表者
豊廣 優貴 氏(九州大学大学院 修士課程)
概 要
幕末期の薩摩藩では,軍事力強化の必要に伴い,郷士の存在が藩内で重視されるようになっていく。そこで,元治元(1864)年の「居地頭」制度の復旧に焦点を当て,軍事調練等を通して郷士たちが「士気振興」「人心一和」していく状況を,諸郷の事例を通して明らかにした。
テーマ
薩摩藩の財政・経済政策と明治維新
発表者
福元 啓介 氏(東京大学大学院 博士課程)
概 要
薩摩藩明治維新において果たした役割を改めて評価するため,幕末薩摩藩を財政面から検討することとし,藩の財政収支の実態からアプローチを行った。特に,島津斉彬の始めた集成館事業を支え,島津久光へと受け継がれることになる財政構造が,前代との関わりの中でどのように築かれ,また活用されていったのか考察した。
【講評者】若手研究者育成事業審査会審査委員
○ 安藤 保 氏(九州大学名誉教授)
○ 佐藤 宏之 氏(鹿児島大学教育学部准教授)
○ 原口 泉 氏(鹿児島県図書館長,志學館大学人間関係学部教授)
●研究発表①(13:40 ~ 14:25)
●研究発表②(14:25 ~ 15:10)
●研究発表③(15:25 ~ 16:10)
《休憩》15:10 ~ 15:25

13:30 ~ 13:35
事業概要及び研究成果発表会の趣旨などの説明

13:35 ~ 13:40
研究発表者及び講評者の紹介

13:40 ~ 16:10
研究成果の発表及び講評
それぞれの発表ごとに,審査委員の先生方からアドバイスなどを含めた講評をいただきます。

16:10 ~ 16:20
総評(安藤 保 審査委員長)

紀要表紙

 

               社会科教育研究紀要

                THE JOURNAL OF SOCIAL STUDIES

                        2017年 第54号

はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あいさつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小 濵 義 智(1)    

2016年度鹿児島県中社研研究主題とその考察・・・・・・研 究 部(2)       

『県大会より』
 「公開授業公民的分野学習指導案「これからの経済と社会~水俣病問題を通して考える~」
                     ・・・・・・池 田 圭 一(8)     
  県中社研研究大会研究授業について・・・・・・・・・・・田 宮 弘 宣(18)

 県中社研研究大会研究授業について・・・・・・・・・・松 崎 康 弘(20)

『九州大会より』
 
 研究発表 「アフリカの特色や課題を理解し、考え、行動する生徒の育成
  ~ブルキナファソとつながる授業実践を通して~」・・・大 野 佳  子(22)

 九州大会に参加して・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大 野 佳 子(28)

『夏季学習会資料』
 
 「歴史を叙述するということ~フィクションとノンフィクション~」
                                                  ・・・・・・・・佐 藤 宏 之(30)

『実践報告』
 
 「東日本大震災原発事故を社会科の授業においてどのように

     継承していけばよいのか」
                                                  ・・・・・・・・新 澤 あけみ(38)
                                                 
 「『いじめ事件』につながる『いやがらせ・暴力』の内容が刑法典の
   どの罪や刑にあたるかを認識してもらうための授業実践」・宇 都  豊(43)

 「被災地石巻からの便り」・・・・・・・・・・・・・・・ 新 福 悦 郎(52)

『フィールドワーク』

 「フィールドワークから始まる歴史の授業」・・・・・・・ 山 元 研 二(59)

 「鹿児島県中学校社会科教育研究会フィールドワーク」・・ 丸 山 翔 太(66)

 

編集後記

     
      鹿児島県中学校社会科教育研究会編

紀要原稿「編集後記」より

(紀要最後の「編集後記」)

2016年11月に発行された唐木清志「『公民的資質』とは何かー社会科の過去・現在・未来を探るー」(東洋館出版社)のあとがきの最後はこう結ばれていた。
「自分の足を使って取材をし、教材の良さを実感して、子どもの考えを深めるために教材づくりを進めれば、子どもはきちんと教師に応えてくれるものである。こだわりを持った個性的な子どもを育てたければ、教師がまず個性的になることが必要である。借り物の授業ではなく、学校の置かれた地域と、目の前の子どもと、そして、先生方ご自身の社会科観で編まれる社会科授業を、若手に限らずすべての社会科教員は目指すべきである。」
 鹿児島県中社研がめざしてきた社会科授業、社会科教師のありかたはまさにここにあったのではないかと考えさせられる文章であった。2016年度に県大会の授業を提供していただいた池田圭一教諭の水俣病の授業、九州大会で研究発表をしていただいた大野佳子教諭のアフリカの授業、どちらも入念な準備と熱い思いに裏打ちされた「こだわりの授業」であり、私たち事務局員はいつも「九州各県に恥じない、九州各県の社会科教師に是非紹介したい取り組みである」と自負してきたものである。これも先輩達が積み上げてきた先行実践のおかげであると感謝している。
 しかし、鹿児島県中社研の課題もはっきりしている。それは、本紀要の中で田宮先生がずばり指摘している。中社研県大会、九州大会における参加者の少なさであり、参加者の固定化、高齢化という問題である。前述した通り鹿児島県中社研の研究の質の高さは十分に胸を張って良いものと考えている。しかし、そこに集う人間の数が少なければ、その「広がり」は自ずから限られたものとなってしまう。他県が、九州大会開催に際して管理職・行政を含めて「オール社会科」の体制を組むことが出来るのは、やはりうらやましいと言わざるを得ない。ここ数年、県大会の授業者を選定するのに相当なる苦労を要しているのは、まさにその「組織力」の弱さに他ならない。5年前に危機に瀕していた財政状況がようやく持ち直し、何とか2020年度九州大会を開催できる見込みができたことは間違いないが、そこに集う仲間をどう確保するかが最大の課題である。参加すれば必ず「来て良かった」という声を聞く事が多い。要はそういうきっかけをどう生み出していくかであり、そのような魅力的な内容をアピールできるかであると感じている。
 本来、先に書くべきことであろうが、現在の世界と日本をとりまく状況は実に深刻だと言ってよい。イギリスのEU離脱、トランプのアメリカ大統領就任。これ2つをとってみてもいったいどれだけの人が予測できたことであろうか。国内でも、1000兆円を超える公債、増える非正規雇用をはじめとする労働環境の激変など、私たちが生徒を前に授業の中で取り組むべき課題は山積している。
 多くの社会科教師がその叡智を携えて鹿児島県中社研に結集することを切に願っている。
 最後に、ご多忙の中本紀要に原稿を提供していただいた皆様に心から感謝申し上げ編集後記とする。

研究紀要「はじめに」から

(紀要冒頭の文章である)紀要は3月11日発行予定 

今年度は11月18日金曜日に霧島市立陵南中学校において池田圭一教諭が3年公民的分野経済領域において『これからの経済と社会~「水俣病問題」を通して考える』というテーマで研究授業を提供していただいた。2016年は、水俣病公式確認から60年目を迎えた年であったが、南日本新聞に報じられたように鹿児島県は「継承活動が弱い」と指摘されており、鹿児島県の中学校社会科教師にとって「患者の3分の1を占める鹿児島県において水俣病をどのように教えるか」は切実な課題であった。当日は、その記事を書いた南日本新聞の記者や水俣病の授業研究を共同で進めている兵庫教育大学鳴門教育大学愛媛大学の教員も授業参観に訪れるなど幅広い注目を集めることとなった。また、水俣病訴訟に関わった鹿児島大学の采女博文教授が「水俣病裁判の歴史」の講演を行い、県大会の日程を通して水俣病を考えることができた。鹿児島中社研ならではの取り組みではなかっったかと考えている。11月11日金曜日には佐世保市を会場に九州中社研長崎大会が開催された。鹿児島県中社研からは鹿児島市立伊敷台中学校の大野佳子教諭が、2014年度県大会の授業「アフリカとつながる~ブルキナファソと私たち~」の内容をもとに地理的分野で研究発表を行い、授業内容・授業方法双方の視点から高い評価を得ることができた。このことは、鹿児島県中社研のこれまでの地道で着実な研究の歩みを評価してもらえたものと考えている。
 学習会は、夏の夏季学習会と冬のウィンターセミナーを企画した。夏季学習会においては鹿児島大学佐藤宏之准教授が「歴史を叙述するということーフィクションとノンフィクションー」というテーマで講演をしていただいた。近世の「お家騒動」を専門とする佐藤氏であるが、現在は「史料を災害から守る」取り組みも進めており、熊本地震においても熊本城をはじめとする史跡・史料の維持・保存に奔走されている。また、かつてはNHK大河ドラマ時代考証を担当した事もあり、歴史をめぐる様々な課題を考えるきっかけをいただいたと考えている。本紀要に当日の資料を掲載を許可していただいたので、講演の雰囲気を感じていただけるのではないかと考えている。ウィンターセミナーにおいては2月18日に鹿児島大学の渡邊弘准教授から「主権者教育」について出水市立出水中学校の佐藤貴紀教諭から「地域素材の教材化」の視点から問題提起をしていただいた。現在的課題と継続的課題の両面から実践につながる貴重な学習ができたかと考えているが、紀要編集の日程上資料等の掲載が出来なかったことを了解いただきたい。    

補助教材「資料で語る鹿児島県の歴史」とトレーニングテスト(朝日印刷関連)の紹介

中社研発行の出版物には朝日印刷から出している「資料で語る鹿児島県の歴史」とトレーニングテストもあります。

 

「資料で語る鹿児島県の歴史」定価520円

  鹿児島県に関する歴史を中心とした資料、写真が豊富に掲載されています。
    この1冊で地域の歴史や地理、現在の鹿児島について生徒たちと学ぶことが
    できます。
     中学1年生時に購入すると3年間活用することができます。

【本書の特色と扱い方】
  1 各時代の鹿児島県に関する歴史資料の解説とその項目の概説を1ページずつ
   まとめてあります。
  2 できるだけたくさんのルビを打ち、児童・生徒にも読みやすくなるよう工夫
   しています。
  3 付録には必要な地図や年表もありますので学習の補足に利用できます。
  4 資料には可能な限り出典等を示していますので、図書館や資料館等で
   さらに詳しく調べることが出来ます。

【採用方法】

  各学校に送られてくる「『資料で語る鹿児島県の歴史』(旧郷土資料集)
   とトレーニングテストの紹介」というチラシの裏に申込書がありますのでそこに

 必要事項を記入の上、FAXで朝日印刷宛てにお送り下さい。

  例年は、3月にハガキが送られてきましたが、今年はハガキは送られてきませんのでご注意下さい。

 

トレーニングテスト 定価300円

       高校入試の分析と対策、地理、歴史、公民3分野の基礎・基本編、高校入試向けのトレーニングテスト4回分がセットになっています。手頃な価格で3年間の総まとめが出来るため毎年好評をいただいております。

 【特色と扱い方】
   1 基礎・基本編の冊子は、公立高校入試問題の分析・解説と地理・歴史・公民
    各分野の基礎・基本問題(一問一答式)と解答になっており、冬休みの課題や
    総復習に最適の内容になっています。
   2 4回分のトレーニングテストの問題と解答用紙、別冊解答を準備いたしまし
    た。高校入試に対応する形態なので、受験前の実力確認にご利用下さい。
   3 鹿児島県公立高校入試に対応するため、郷土に関する問題や記述式の問題も
    取り入れています。

※ 鹿児島県中学校社会科教育研究会の会員がいる学校で、全校生徒15名以下の小規模 校にはトレーニングテストの無料配布を行っています。朝日印刷の方に申し込む際にその旨お伝え下さい。

【採用方法】

 申し込みにつきましては、各年度の9月から10月にかけて、朝日印刷より申し込みの案内とハガキが届きますので、そのハガキをもってお申し込み下さい。

 昨年までは、3月段階で郷土資料集の採用のハガキにトレーニングテストの宣伝も行っていましたが、今年はそのハガキは届きませんのでご注意下さい。

 

ぜひ、補助教材に採用して下さるようよろしくお願いします。

 

 

 

 

補助教材「社会の自主学習」「学習の達成」(新学社関連)の紹介

新学社が発行する中社研関連の補助教材について

 

       鹿児島県版社会科教材のご採択についてのお願い

 

時下、先生方にはますますご健勝のことと拝察いたします。

今年度も残りわずかとなり、何かとお忙しい日々をお過ごしのことと存じます。先生方には、日ごろより本会にご支援とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。

さて、本会では27年度より下記「社会の自主学習・学習の達成」の編集・発行に携わることとなりました。鹿児島県下の先生方のご協力により編集しました「県版プリント」は本県の実態に添い、使いやすくしております。また地理日本・歴史2、3は、教科書改訂に合わせた改訂を行っております。

この教材については後日、審査用見本をお届けいたします。

つきましては、内容をご検討の上、ぜひともご採択いただきますようお願い申し上げます。

<書 名> 

ワークブック「社会の自主学習(鹿児島県版ドリル付き)」  地理1  定価430円

                             地理日本 定価430円

                             歴史1  定価370円

                             歴史2・3 定価490円

                             公民   定価570円

単元プリント「学習の達成(鹿児島県版ドリル付き)」    地理1  定価340円

                             地理日本 定価340円

                             歴史1  定価310円

                             歴史2・3 定価370円

                             公民   定価520円

 

<発行所> 株式会社 新学社

 

【採用の方法】

 各学校の教材取扱業者にお申し込み下さい。

 

第4回ウィンターセミナーの案内

社会科担当者の皆様へ

 

4回中社研ウィンターセミナーのお知らせ

 

      鹿児島県中学校社会科教育研究会

                                               会長   永 山 修 一

 

 

 2013年に「授業実践に直接役立つ」事を目的に始まったウィンターセミナーが今年で第4回を迎える事となりました。今回は「主権者教育」「地域素材の教材化」を柱に2つの講座を設定しました。

激動する世界情勢の中、社会科教育に求められるものはこれまでにも増して大きなものがあると思われますが、その要求に十分に応えられる内容を準備したと考えております。

 お忙しい中ではありますが、ぜひ多くの方々にご参加いただきたいと考えております。

 

 

     期日  2017(平成29)年2月18日土曜日

     時間  午後1時半から4時半くらいまで(3時間程度)

     場所  鹿児島市中央公民館中会議室

     

講座の内容  

 

     講座1 「社会科における主権者教育とは!」(13:40~15:00)

      講師  渡邊 弘 (鹿児島大学教育センター准教授)

 

 渡邊さんは、元神奈川の私立高校教諭で、法教育を専門とされ、最近は主権者教育のありかたについても研究されています。選挙権年齢引き下げを契機に課題となっている主権者教育について学習を深める機会としたいと考えています。

 

     講座2 「地域の素材をどのように教材化してきたか」(15:15~16:35)

      講師   佐藤 貴紀 (出水市立出水中学校教諭)

 

 喜界島における「地域に根ざした社会科教育」の研究で注目された佐藤さんが出水という地で取り組んでいる実践について学び、「地域に生きる社会科教師」の実践のありかたについて模索する機会としたいと考えています。

 

備考

・報告と質疑あわせて80分ずつを予定しています。

・駐車場はありませんので会場周辺の駐車場をご利用ください。

・終了後に懇親会を予定していますのでぜひご参加下さい。

 

 

      

 

ウィンターセミナーのお知らせ

今年度のウィンターセミナーの概要が決まりましたのでお知らせします。

(1)期日  2月18日土曜日

(2)時間  午後1時半から4時半くらいまで

(3)場所  鹿児島市中央公民館中会議室

(4)講座内容  

    第一講座 仮タイトル「社会科における主権者教育とは」

    渡邊 弘 

鹿児島大学学内共同教育研究学域学内共同教育研究学系教育センター共通教育企画実施部准教授)

 渡邊さんは、元東京の私立高校教諭。法教育を専門とされ、最近は主権者教育のありかたについても研究されている。選挙権年齢引き下げを契機に課題となっている主権者教育について学習を深める機会としたい。

 

   第二講座 仮タイトル「地域の素材をどのように教材化してきたか」

   佐藤 貴紀

出水市立出水中学校教諭)

 喜界島における「地域に根ざした社会科教育」の研究で絶賛された佐藤さんが出水という地で取り組んでいる取り組みについて学び、「地域に生きる社会科教師」の実践の

ありかたについて模索する機会としたい。

 

   

   

県大会の報告

 11月18日金曜日に霧島市立陵南中学校を会場に県大会が開かれました。参加者は60人ほどで例年以上に多かったと思います。参加者の中には授業の教材で使用する記事を書いた江口記者、NIE担当の中原記者の2人の南日本新聞の記者や全国各地の「水俣病の授業」を研究している兵庫教育大学の福田先生、鳴門教育大学の井上先生、愛媛大学の川瀬先生も参加され、多彩な顔ぶれとなりました。

 授業を提供していただいたのは池田圭一教諭です。前日も遅くまで準備をされていたようでしたが、相当張り切っているように見受けられました。

 授業は机・椅子をコの字形に配置した「学びの共同体」を思わせる形態で行われました。前日までに、水俣病問題の概要を学び、患者をゲストティーチャーとして呼んで学ぶなど、単元全体で「水俣病を学ぶ」ものとなっていました。

 この日の授業で印象に残ったのは、チッソの「見舞金」問題、「ネコ実験」、「患者のたたかい」などに迫る池田教諭のこだわりでした。そして、生徒達も一生懸命それに応えようとしていました。最後には、憲法における生存権、幸福追求権につなげましたが、それについて講演できていた鹿児島大学の采女先生が「市民性育成につながる授業だった」と評価されていました。

 授業研究でも多くの意見が出されました。江口記者からも授業に関する感想が出されました。「水俣病をどのように学んでいくか」という事が広く、深く議論されたと思います。

 講演は采女博文先生の「水俣病裁判の歴史」でした。水俣病裁判に実際に関わった采女先生が、法的視点からじっくり掘り下げる話をされました。が、後半は厳しい状況の中でたたかってきた熱い人たちの存在が紹介され、胸にしみる講演となりました。

 「一日かけて水俣病問題を学ぶ」ことが出来た貴重な県大会となったと思います。

 

研究紀要執筆のお願い

              執筆要領  
 
    内容   ・授業実践 ・研究論文  ・フィールドワーク体験記   
         ・研究会参加記 ・文献紹介など

    体裁   ・字体は明朝体など一般的によく使われるものでお願いします。
                  ・フォントは10,5でお願いします。(図表であっても8くらいで)
         ・原則として文字数40、行数40とする。
                  ・写真などのデータは本文中に貼り付けておく。
                  ・出来るだけ参考文献を提示する。
                  ・枚数は10ページを超えない範囲とする。
                  ・生徒の感想等は名前を伏せるなど個人情報に配慮する。
                  ・参考資料、データ等は著作権に配慮する。

    締切    2017年1月6日(金)まで

    送付先(メール)in3xa6@bma.biglobe.ne.jp(担当 山元研二 宛て)
              (郵送)〒895-1202 薩摩川内市樋脇町塔之原10295
                   樋脇中学校 山元研二                                           
              ※  郵送の場合、データと打ち出し原稿を送って下さい。

                                連絡先   山元(携帯 080-5254-6428)
                                              (学校 0996-38-1244)