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鹿児島県中社研

鹿児島県の中学校社会科教員による自主団体のブログです。

   夜明けの桜島

研究紀要「はじめに」から

(紀要冒頭の文章である)紀要は3月11日発行予定 

今年度は11月18日金曜日に霧島市立陵南中学校において池田圭一教諭が3年公民的分野経済領域において『これからの経済と社会~「水俣病問題」を通して考える』というテーマで研究授業を提供していただいた。2016年は、水俣病公式確認から60年目を迎えた年であったが、南日本新聞に報じられたように鹿児島県は「継承活動が弱い」と指摘されており、鹿児島県の中学校社会科教師にとって「患者の3分の1を占める鹿児島県において水俣病をどのように教えるか」は切実な課題であった。当日は、その記事を書いた南日本新聞の記者や水俣病の授業研究を共同で進めている兵庫教育大学鳴門教育大学愛媛大学の教員も授業参観に訪れるなど幅広い注目を集めることとなった。また、水俣病訴訟に関わった鹿児島大学の采女博文教授が「水俣病裁判の歴史」の講演を行い、県大会の日程を通して水俣病を考えることができた。鹿児島中社研ならではの取り組みではなかっったかと考えている。11月11日金曜日には佐世保市を会場に九州中社研長崎大会が開催された。鹿児島県中社研からは鹿児島市立伊敷台中学校の大野佳子教諭が、2014年度県大会の授業「アフリカとつながる~ブルキナファソと私たち~」の内容をもとに地理的分野で研究発表を行い、授業内容・授業方法双方の視点から高い評価を得ることができた。このことは、鹿児島県中社研のこれまでの地道で着実な研究の歩みを評価してもらえたものと考えている。
 学習会は、夏の夏季学習会と冬のウィンターセミナーを企画した。夏季学習会においては鹿児島大学佐藤宏之准教授が「歴史を叙述するということーフィクションとノンフィクションー」というテーマで講演をしていただいた。近世の「お家騒動」を専門とする佐藤氏であるが、現在は「史料を災害から守る」取り組みも進めており、熊本地震においても熊本城をはじめとする史跡・史料の維持・保存に奔走されている。また、かつてはNHK大河ドラマ時代考証を担当した事もあり、歴史をめぐる様々な課題を考えるきっかけをいただいたと考えている。本紀要に当日の資料を掲載を許可していただいたので、講演の雰囲気を感じていただけるのではないかと考えている。ウィンターセミナーにおいては2月18日に鹿児島大学の渡邊弘准教授から「主権者教育」について出水市立出水中学校の佐藤貴紀教諭から「地域素材の教材化」の視点から問題提起をしていただいた。現在的課題と継続的課題の両面から実践につながる貴重な学習ができたかと考えているが、紀要編集の日程上資料等の掲載が出来なかったことを了解いただきたい。